風邪を引いたときやアレルギーの薬など、日常生活の中で薬を飲むことがあると思いますが、小さい子どもや高齢者にとって、薬を飲むことは簡単ではありません。薬を飲んだあとに吐いてしまったり、薬を飲み忘れてしまったりするため、正しく服用するには工夫が必要です。
本記事では、子どもや高齢者が薬を飲む際のポイントや注意点について解説します。
1.子どもが薬を飲むときのコツは?
子どもが薬を服用する際には、保護者がしっかりとサポートすることが重要です。子どもは薬の味や飲み方に慣れていないため、薬を飲む前には必要性を伝えることがポイントになります。例えば、「これは元気になるために飲む薬だよ」といった説明をすると納得しやすくなります。さらに、薬を飲むタイミングや飲み方にも工夫が必要です。飲みやすいように少量の水で服用し、薬の味が苦手な子どもにはシロップやゼリーと一緒に飲ませます。薬を飲んだ後には、おいしい食べ物や飲み物を用意して、子どもが薬を飲むことに対してポジティブな印象を持てるようにすることがコツです。
2.子どもが薬を服用する際の注意点
子どもに限らずですが、本来の服用量よりも多く飲みすぎてしまったり、服用間隔が短すぎたりすると、体内で薬の濃度が高まって副作用が出やすくなるため注意が必要です。他の薬や食品との飲み合わせによって、副作用が生じる場合もあります。また、家族が別の薬を飲んでいる場合、間違って他の薬を服用しないように管理しなくてはいけません。誤飲を防ぐため子どもの手の届くところでは保管しないようにしましょう。薬を飲ませた時は、念のため時間を記録しておくと安心です。子どもは消化器官が未熟なため、寝ている時や咳こんだ時に吐いてしまうことがあるためです。
3.薬を吐いてしまったら?
薬を吐いてしまった場合は、まずは焦らずに薬を飲んでからどれくらい時間が経っているのかを確認します。一般的に、薬を服用してから30分以内に吐いてしまった場合、もう一度薬を飲みなおす必要があることが多いです。ただし、吐いた薬の量が少ない場合や、吐いた後にすぐに元気になった場合は、再び服用しなくても良い場合もあるため、医師に相談することがおすすめです。吐いたあとに薬をもう一度飲む際は、子どもが無理なく服薬できるように水分をしっかり摂らせます。子どもが薬を口に入れると嫌な顔をしてすぐに吐き出してしまう時には、子どもの好きな食べ物や飲み物に混ぜる方法もあります。ただその場合は薬の種類によってかえって苦みが強くなったり、薬の作用が増減する場合があるため、処方してもらった薬局の薬剤師に確認しておくと良いでしょう。色々試してみたけれどどうしてもうまく服薬できない場合はぜひ調剤薬局の薬剤師へご相談ください。
4.高齢者が薬を服用する際の注意点
高齢者が薬を飲む際は、体調の変化や他の薬との効果の関係性に注意しなくてはいけません。高齢者は様々な種類の薬を服用することがあり、薬同士の相性が悪いと思わぬ副作用を引き起こすことがあります。そのため、服薬しているすべての薬を把握しておくことが重要です。また、高齢者は薬を飲み忘れることが多いため、薬の管理には工夫が必要です。薬を飲む時間帯や回数を生活の一部として習慣化することで飲み忘れを防ぐことができます。ほとんどの高齢者は、薬をうまく飲めないことがあるため、薬を服用する際には、家族や介護士さんがしっかりとサポートを行わなくてはいけません。
5.飲み忘れ、飲み間違いをしてしまったら?
薬の飲み忘れや飲み間違いは、高齢者や子どもに限らず、誰でも起こることです。飲み忘れを防ぐためには、薬を毎日決まった時間に飲む習慣をつけることが効果的です。また、薬を飲むためのリマインダーとして、アラームを設定したり、薬を入れたケースを目立つ場所に置いたりすると飲み忘れを防止することができます。薬の飲み間違いを防ぐためには、薬の種類や服用回数をきちんと確認することが大切です。もし飲み間違えた場合は、医師や薬剤師に相談し、どのように対処するべきかを確認します。また、家族同士でダブルチェックを行うことも、飲み忘れ・飲み間違いともに効果的です。
6.口の中が乾いて薬を飲み込みにくい
口の中が乾いていると、薬が喉や食道に張り付きやすく、飲み込みにくくなるため、むせたり詰まったりする危険があります。そのため、薬を服用する前にうがいをしたり、水分補給をして口の中を湿らせることが大切です。特に高齢者の方は口の中が乾きやすいため、事前に口を潤しておく必要があります。また、普段から加湿器を使うことも効果的です。薬を飲んだ後は、口の中に薬が残っていないか、目視で確認することも重要です。
7.薬の保管方法について
薬は種類や保存する環境によって、薬の効果が変わることがあります。そのため、直射日光や湿気は避けて、涼しい場所に保管することをおすすめします。特に、湿気が多い場所や温度が高い場所では、薬の成分が劣化しやすくなるため、保管場所には注意が必要です。薬の種類や服用方法によっては、冷蔵庫で保存が必要な薬もありますので、医師や薬剤師からの説明をよく聞き、守ることが大切です。また、薬は必ず子どもが手の届かない場所に保管することで誤飲を防ぐことができます。
薬局名:サンキ薬局本店
所在地:〒190-0002東京都立川市幸町3-1-5
電話番号:042-538-7771
監修・執筆: サンキ薬局
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