健康診断や家庭での測定を通じて、血圧という言葉に触れる機会は多くあります。しかし、数値の高低が何を意味し、体の中でどのような変化が起きているのかを正しく理解している人は決して多くありません。
血圧は心臓と血管の働きを反映する重要な指標であり、日々の健康状態を把握するうえで欠かせない存在です。血圧の変化は自覚症状が乏しいまま進行することがあり、気付いた時には体に負担が蓄積している場合もあります。
血圧とは?
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の内側を押す力を数値で表したものです。心臓は一定のリズムで収縮と拡張を繰り返し、その動きに合わせて血圧も変動します。収縮時の圧力と拡張時の圧力を測定することで、血液循環の状態を把握します。
血圧は常に一定ではなく、体を動かした時や精神的な緊張がある時、睡眠中などで変化します。そのため、単発の数値だけで判断するのではなく、日常的な測定を通じて全体の傾向を見ることが重要になります。
上の血圧と下の血圧の違い
上の血圧は、心臓が収縮して血液を全身へ送り出す際に血管へ加わる圧力を示します。この数値は心臓の拍出力や血管の弾力性と深く関係し、加齢や血管の硬さの影響を受けやすい特徴があります。
下の血圧は、心臓が拡張して次の拍動に備えている間の血管内の圧力を表します。末梢血管の抵抗や自律神経の働きが関係し、生活習慣や体調によって変動します。
血圧の目安
血圧には、上の血圧と下の血圧それぞれに目安となる基準があります。診察室で測定した場合、上の血圧が120mmHg未満、下の血圧が80mmHg未満であれば正常血圧の範囲とされます。一方で、家庭で測定する血圧はやや低く出やすいため、上の血圧が115mmHg未満、下の血圧が75mmHg未満が目安となります。測定する場所によって基準が異なる点は、血圧を評価するうえで重要なポイントです。
上の血圧が140mmHg以上、または下の血圧が90mmHg以上の場合は高血圧と判断されます。その中間にあたる上の血圧120から139mmHg、下の血圧80から89mmHgの範囲は、正常高値血圧や高値血圧と呼ばれ、高血圧へ移行しやすい状態と位置付けられます。
診察室と家庭で数値に差がある場合は、日常の状態を反映しやすい家庭血圧を重視して評価します。年齢や体質によって適切な目標値は異なるため、定期的な測定を行い、必要に応じて医師に相談することが大切です。
高血圧とはどのような状態か
高血圧とは、安静時の血圧が基準より高い状態が持続していることを指します。多くの場合、日常生活で自覚できる症状がほとんどなく、気付かないまま進行します。そのため、健康診断や家庭測定で初めて指摘されるケースも少なくありません。
高血圧の背景には、塩分の多い食事や運動不足、睡眠の乱れ、精神的な負担などが複雑に関係します。体質の影響もありますが、生活環境を見直すことで血圧が安定することもあります。
高血圧がもたらす病気
血圧が高い状態が続くと、血管には常に強い負荷がかかります。その結果、血管の内側が傷付きやすくなり、動脈硬化が進行しやすくなります。動脈硬化は血流を妨げ、全身の臓器に影響を及ぼします。
特に脳や心臓では影響が顕著になりやすく、血管が詰まったり破れたりすることで重大な疾患につながることがあります。また、腎臓にも負担がかかり、長期的には機能低下を招く場合もあります。
低血圧とはどのような状態?
低血圧とは、血圧が基準より低い状態を指します。生まれつき血圧が低い体質の人も多く、その場合は日常生活に支障がなければ大きな問題にならないこともあります。ただし、血圧の低下によって体調不良を感じる場合は注意が必要です。
血圧が低いことで、全身や脳への血流が一時的に不足しやすくなります。特に体位の変化に対する調整がうまくいかない場合、不快な症状が現れることがあります。
低血圧のリスクや症状
低血圧によって起こりやすい症状として、立ち上がった際のめまいやふらつき、頭がぼんやりする感覚があります。これらは一時的な血流低下によるもので、日常生活の安全性にも影響します。
また、慢性的なだるさや集中力の低下を感じることもあります。症状が続く場合は、水分摂取量や生活リズム、自律神経の状態などを含めて全体的に見直す視点が大切になります。
血圧と上手に付き合うために
血圧は日々の生活習慣の積み重ねを反映します。食事内容の調整や体を動かす習慣、十分な休息を意識することで、血圧の安定につながります。無理のない範囲で継続することが重要です。
家庭での血圧測定を習慣化すると、自身の変化に気付きやすくなります。数値を正しく理解し、必要に応じて医療機関と連携することで、将来の健康を守る行動につながります。血圧を知ることは、健康管理の第一歩です。
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監修・執筆: サンキ薬局
